フッ素フィルムとプラズマ処理
フッ素フィルムは、フッ素樹脂(主にポリテトラフルオロエチレン(PTFE)やフッ素樹脂のコーティング)から作られる非常に特殊なフィルムで、多くの優れた特性を持っていますが、接着性の向上が難しいことが挙げられます。
非粘着性: 非常に滑らかで、ほとんどの物質がフィルムと密着せず、粘着性が非常に低い特性を持っています。これは、フッ素樹脂の非粘着性が高いためです。
耐熱性: 高温に耐えることができ、非常に広い温度範囲で安定しています。
耐薬品性: 化学薬品に対する耐性が高く、腐食や化学薬品の影響を受けにくいです。
電気絶縁性: 電気絶縁性が高く、電子部品や電気絶縁材料として使用されます。
機械的強度の限界: 機械的な強度が比較的低く、引っ張り強度や耐摩耗性が他のフィルムよりも劣ることがあります。
接着性の課題: 非常に滑らかで表面エネルギーが低いため、一般的な接着剤や塗料が密着しにくいという課題があります。
接着力の改善方法:
プラズマ処理: 表面をプラズマ処理することで、表面エネルギーを増加させ、接着剤が密着しやすくなります。
エンボス加工: フッ素フィルムの表面を微細な凹凸構造にすることで、接着剤が密着しやすくなることがあります。MSRではプラズマによる粗面とエンボス加工で開発を進めることが可能です。
プラズマ処理してみましょう
どうやって計るのかといいますと 一般的に濡れ性能を計る濡れ試薬というのが販売されていますが、 濡れ試薬では測りきれない数値になるので純水の接触角で確認します。

接触角 が大きいと言う事は 材料になじみ難い つまりは相手側の材料とも馴染まないということになり 接着に大きく作用します。これらを親水化と呼びます。 ◎◎◎◎◎◎


プラズマ処理をすると図のとおり、変化し始めます。
接触角が低い→親水化。
1回で変化するものは比較的イージーで数回処理したりパワーを上げたり、混合活性ガスを投入したりとその材料に合った処理方法を探究します。

◎mmaru ◎◎
混合ガスを活用したプラズマ処理で材種を問わず、表面処理、密着改善の受託はお任せください。
■フッ素フィルムの実績
PTFE 4フッ化エチレン樹脂
ETFE 旭硝子が開発した丁度良い熱可塑性フッ素樹脂
各種 フッ素フィルム
PTFE=ポリテトラフルオロエチレン(4フッ化)
ETFE=テトラフルオロエチレン・エチレン共重合体
PFA=テトラフルオロエチレン・パーフルオロアルキルビニルエーテル共重合体
FEP=テトラフルオロエチレン・ヘキサフルオロプロピレン共重合体(4.6フッ化)
PVDF=ポリビニリデンフルオライド(2フッ化)

プラズマ処理
ケミカルとメカニカルの両方から表面を改質
密着・洗浄・分散の改善をプラズマ処理で!

[表面改質の実績]

環境に重点:地球にやさしい=プラズマ処理
環境にいい1
・接着剤からRoHS指令にある有害物質を外しつつも高い密着力を得れる
環境にいい2
・複合材からモノマテリアル化が可能に
環境にいい3
・有機溶剤を使用する必要がなくなった
環境にいい4
・密着改善で材料構成見直しが可能に